腎臓病に関するよくある質問
腎臓病と診断されたとき、あるいは家族が診断されたとき、多くの方が不安や疑問を感じます。ここでは、よく寄せられる質問にわかりやすくお答えします。ただし、個別の医療判断は必ず主治医にご相談ください。
Q1. 慢性腎臓病(CKD)は完全に治りますか?
A. 慢性腎臓病は原則として「完治」するものではありませんが、適切な治療と生活改善によって進行を大幅に遅らせることができます。原因疾患(糖尿病・高血圧など)を適切に管理し、食事療法を続けることが腎機能の保護につながります。
Q2. クレアチニンが高いと言われました。どういう意味ですか?
A. クレアチニンは筋肉が活動するときに生じる老廃物で、本来は腎臓で濾過されて尿に排泄されます。血中クレアチニン値が高いということは、腎臓の濾過能力が低下しているサインです。数値だけでなく、eGFR(推算糸球体ろ過量)もあわせて確認することが大切です。
Q3. たんぱく尿が出ると必ず腎臓病ですか?
A. 一時的なたんぱく尿は、激しい運動・発熱・ストレスなどでも起こることがあります。しかし、検査のたびに「+」が続く場合(持続性たんぱく尿)は腎臓病のサインである可能性が高く、精密検査が必要です。一度だけの陽性で過度に心配せず、再検査を受けましょう。
Q4. 透析になったら仕事は続けられますか?
A. 透析をしながら仕事を続けている方は多くいます。特に腹膜透析は自宅で行えるため、仕事のスケジュールに合わせやすいメリットがあります。血液透析でも夜間透析を実施している施設を利用することで、日中の就労を続けている方もいます。職場への相談・配慮も含めて主治医や医療ソーシャルワーカーに相談することをおすすめします。
Q5. 腎臓病でも旅行はできますか?
A. ステージや治療状況によりますが、多くの場合は旅行が可能です。血液透析中の方は、旅先の透析施設を事前に予約する「旅行透析」という制度があります。腹膜透析の方は透析液を旅先に送り届けてもらう手配も可能です。旅行前に主治医に相談し、必要な準備を整えれば、旅行を楽しむことができます。
Q6. 腎臓に良いとされるサプリメントを飲んでも大丈夫ですか?
A. サプリメントの中には、腎機能が低下した方には危険な成分(カリウム・リン・特定のハーブなど)が含まれているものがあります。「腎臓に良い」と謳った製品であっても、安易に使用することはおすすめできません。必ず主治医や薬剤師に相談してから使用してください。
Q7. 市販の痛み止め(鎮痛薬)は腎臓に悪いですか?
A. イブプロフェンやジクロフェナクなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は、腎臓への血流を減らし、腎機能を低下させることがあります。特に腎機能がすでに低下している方への影響が大きく、長期・大量使用は避けるべきです。頭痛や発熱にはアセトアミノフェン(カロナールなど)の方が比較的安全とされますが、こちらも必ず医師に確認しましょう。
Q8. 腎臓病の進行は止められますか?
A. 完全に止めることは難しいですが、進行速度を遅らせることは十分に可能です。原因疾患の管理・適切な降圧療法・食事管理・禁煙・適度な運動などを組み合わせることで、透析が必要になる時期を大幅に遅らせた例は多くあります。
Q9. 腎臓病は遺伝しますか?
A. 一部の腎臓病(多発性嚢胞腎・アルポート症候群など)は遺伝性のものがあります。一方、最も多い慢性腎臓病(糖尿病性腎症・高血圧性腎硬化症など)は遺伝性疾患ではありませんが、糖尿病・高血圧になりやすい体質は遺伝的要因が関係することがあります。